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1. 大人のADHDとは

 

ADHD(注意欠如・多動性障害)は、かつては小児期に見られる発達障害とされてきましたが、

大人になっても何らかの症状が残っている人が多くいらっしゃることが分ってきました。

 

*集中力が続かない(その一方で、好きなことには没頭してしまう)

 

*ケアレスミスが多い

 

*遅刻・忘れ物・失くし物が多い

 

*スケジュールやお金の管理ができない

 

*片づけられない

 

*じっと座っていることや、細かい作業をすることが苦手

 

・・・などの症状がよく知られています。

 

このようなことは誰にも少しはあるものですが、その程度が著しい場合、

仕事・学業・日常生活・対人関係で支障が出て、自信をなくしてしまうことがあります。

その結果、人生に対して前向きになれず、うつや不安などを引き起こす方が少なくありません。

 

近年、ADHDを疑って専門機関を訪れる大人が日本でも急増しています。

18歳を超えて初めてADHDと診断された人に対しても適応薬が承認されましたので、

このことも、大人のADHDへの関心を高めているのではないかと言われています。

 

ただ、大人になってからADHDの診断をすることは非常に難しいことが知られています。

確定診断のためには幼少期からの様子を詳しくお聞きすることが欠かせませんが、

なかなか正確な情報が得られにくかったり、二次障害や重複する症状が重なり合っていると

見分けにくいなどの理由からです。

 

そのため、信頼できる医師に丁寧に診断してもらい、医師とよく相談の上、

慎重に投薬治療を開始する必要があります。

しかし、その場合でも、薬物療法のみに頼らないで、カウンセリングや社会スキル・トレーニングなどの心理的支援に力を入れることが重要だと、多くの専門家が指摘しています。

 

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